すみれ色日記

宝塚について思うままに語ります

『琥珀色の雨にぬれて』(雪組全ツ)について語ります

 今月、スカイステージで放映されているようですが、私も2017年9月に全国ツアーで観劇したので、この公演について書いてみようと思います。
(ちょっと長くなると思います。)


 これは初演を観ていて、大好きな公演でした。
 宝塚を観はじめた頃の花組はとても魅力的でした。
 トップの高汐巴さんと準トップ(当時はこう呼んでいたように思います)の大浦みずきさんはそれぞれ持ち味が違い、娘役トップの若葉ひろみさんも大人の雰囲気で(実際、確か研10ぐらいじゃなかったかな?)、3人がとてもいい関係を築いていました。
 また、当時の花組は男役の宝庫と言われるなど、中堅・若手とも充実していました。


 これはそんな花組に当て書きされた作品で、この作品で私は一気に花組ファンになり、ジゴロ役をしていた男役さんのファンになり、宝塚にさらにはまったのです。


 それが宝塚を再び観るようになって、この作品が何度も再演されていると聞いた時はちょっと意外でした。
 あの花組以外でやるのはちょっと難しいんじゃないかなぁ、と感じていたのです。


 とても思い入れのある作品の再演を観るのって、いろいろな意味で難しいものですが、でも、新生雪組で公演すると聞いて、これはなんだか期待できそうだ、と直感で思い、観劇しました。期待と不安の入り混じった思いで。


 そうしたら、見事、感動しました。とてもよかったです。
 初演と比べてしまうのではないか、と少し心配していたけれど、確かに比べてしまうところもあったけれど、もともとの雰囲気も残しつつ新しい風も入れつつ、という感じで、新鮮に楽しめました。


 そして、歌がいいと心情は伝わりやすく、また、お芝居の流れがよくなり、そして観ている方の感情もアップしてさらに盛り上がるのだな、と、実感しました。


 ちなみに、この作品の魅力の一つに楽曲があると思います(最近は「古くさい」とか「昭和の懐メロみたい」などの声もあるようですが)。
 作品にあった耳に残るやさしい曲。これは私にとって素敵なポイントです。
 この楽曲をこわさず、また生かすことで、作品の魅力はぐーんと高まりますが、この新生雪組はまさにそれができていました。予想以上に。


 また、初演時は、中心の4人について、正直あんまり共感にはいたらず、私は雰囲気を楽しんでいたように思います。(子どもだった私には、まだ大人の恋のやりとりは分からなかった…?)
 それがこの公演では、共感するわけではないですが、でも、4人それぞれの気持ちや感情などが伝わり、理解できるようになった気がしたのです。これは大きな収穫でした。
 これは私が年を取ったから、というのもあると思いますが、出演者たちの演じ方も大きかったと思います。
 みんな、とても丁寧に演じられていて、すっとそのまま胸に入り込むのです。


 とくに、優柔不断で理解できない、といわれてしまうクロードを望海さんは丁寧にまっすぐ演じていて、私には彼の行動が理解できるようになり、これには自分でも意外で驚きました。望海さんはすごい、と思った瞬間です。


 また、シャロンの真彩さんがこれがうれしい驚きでした。
 大人っぽい、ちょっと複雑な役なので、まだ若い彼女にちょっと心配だったのですが(当時はまだ未知数でした)、うまく雰囲気を出し、よく演じていました。
 クロードが魅かれるのも分かったし、シャロンの言動も分かりました。


 ほかにも彩凪さんや星南さん、真那さんも好演していたし、煌羽さんも、最後の「もうごたごたはごめんだよ。」とシャロンに言うセリフがとても心に残るなど、とても印象に残る演技でした。


 このように、細かいことを言い出すときりがないのですが、とにかく、みんな、丁寧に素敵に演じていて、おかげで作品の世界に入り込めたし、初演に対する思い入れも壊されませんでした。
 トップの二人の歌もただただ素晴らしく、この二人は、歌だけで心情を伝え合うことができるんだなぁと感動しました。
 (クロードとシャロンが再会して恋が再燃する様子が、二人の歌だけで本当によく伝わってきました。)


 このように、不安と期待の入り混じった思いで観た公演でしたが、まさかこの再演にこんなに感動するとは思っていなかったので、本当に嬉しかったのを今でも覚えています。



 ね、思い入れのある作品って、語りだしたら長くなってしまいます。
 二部のショー『“D”ramatic S!』もとてもよかったのですが、長くなってしまったので少しだけ。


 望海さんは真ん中が似合うなぁ、そして歌がうまいだけではなく、みせ方など、本当にショースターだなぁ、と実感したショーでした。
 また、真彩さんの表現の豊かさにも感心。
 歌いながら踊りながら、くるくる変わる表情。微笑んだり、きりっときめたり、観ていてとても楽しいです。それでいて透き通るような声で本当にすごいと思いました。
 あと、舞台上で彩凪さんが真ん中で両脇に真那さん、煌羽さんがいる図があって、その並びがとてもよかったです。
 こういうの、普段の公演でも観たいなぁと思いますが、あるかしら。


 とにかく、みんな、とても生き生きしていて素敵な公演でした。

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