『鈴蘭(ル・ミュゲ)-思い出の淵から見えるもの-』を観て
前に録画した『鈴蘭(ル・ミュゲ) -思い出の淵から見えるものは-』
(2016年1月 バウホール公演)をようやく観ました。
正直言って、申し訳ないですが、
礼真琴さんって、
私が観始めたときにはすでに若手ながら
確固としたスターの地位を固めておられて
実際、三拍子そろっているなどもあって
とても上手なんだけれど、
そのせいかあまり面白みがない、というか
枠の中におさまってしまっていて
もう少し破たんがほしいな、
などというような印象をそれまで持っていたので
(礼さん、礼さんファンの方々ごめんなさい。)
この『鈴蘭』も流しながら観るつもりでした。
それがどっこい、どうしたこうした!
礼さん、とっても素敵でした!
むろん、演技も歌もダンスも素敵で、
堂々としていて
真ん中から十分、観客をひきつけていました。
まったく、礼さんを見直しました。
(いったい何様??)
実は先日、礼さんがスカーレットを演じた
『風と共に去りぬ』(2015年2~3月 中日劇場)を観たのですが
これも思いがけずよかったのです。
『風と共に去りぬ』って、
私が初めて観たのは麻実れいさんと遥くららさんの公演で
この二人の『風と共に去りぬ』が素晴らしすぎたのか
その後の公演はがっかりすることが多くて
この星組の公演も全く期待していませんでした。
が、
紅さんのレット・バトラーもよかったし
礼さんのスカーレットもとってもよかったのです。
勿論、遥さんには及ばないけれど
(公演の規模も違いますしね)
礼さんのスカーレットも強い個性を放ち、
とっても魅力的で素敵でした。
(同じ女性の役でも
『ガイズ&ドールズ』のアデレイドよりもよかったかな。)
このように、礼さんは真ん中にいると
より魅力が発揮されるタイプなのかもしれないなぁと思いました。
(中には二番手のときの方が
良さが発揮される方もいるように思います。)
それでね、あとね、あとね、綾凰華さん!
これが・・・ね、
かっこいい~~~。
ほんと素敵、。
髪型もとっても似合っててよかった。
王の側近を、色気がある二枚目を、
どこか孤独で、ちょっとクールに演じていて、
これが綾さんだったんだぁ、とあらためて初めて知りました。
かっこいいな、素敵だな、と思う
男役さんは結構いるけれど、
こんなに、きゃ~となったのは
ファンに出戻ってから初めてかも。
失礼ながら、雪組に異動してこられるまで
全然知りませんでしたが、
こんなに素敵なジェンヌさんだったとは驚きです。
あと、真彩さんがとってもかわいかったです。
最後の衣装もとってもお似合い。
そして、礼さんと真彩さんの組み合わせもいいですね。
作品の中のキャラクターもあるけれど
2人の言い合いしながら魅かれ合う姿は
とっても好感が持ててお似合いだったし、
フィナーレのデュエットも素敵だったし、
また、歌の声がとても合っていて、
この二人の歌はすばらしかったです。
そうそう、あと瀬央さん。
本公演を中心に観ていた私は
何かの作品から急に瀬央さんが出てきたように
感じていたのですが、
なるほど、こういう下地があったのですね。
歌も上手だし観客ををひきつける魅力のある方で、
いきなり抜擢されたのはでないのだと分かりました。
目がとても印象的ですね。
最後のシーンはとても圧巻で迫力があり、
悪なのに観客の涙を誘いました。
そのほかにいいなと思ったのは
白妙なつさん、華鳥礼良さん、音波みのりさん。
(音波さんはなんでトップ娘役にならなかったのか不思議。
『Another World』の楊貴妃や『Killer Rouge]』の
礼さんとのタンゴはなんともすばらしかった。)
それと、拓斗れいさんもかっこよかったし
紫藤さんはあのキャラクターはなかなか貴重ですね。
そして、今更だけど
万里さんってきれいですね~。
(こんなことばかりいろいろ書いていて
皆さんは、何を今さら…!と思われるでしょうが
なにせ、ほんとにジェンヌさんにも情報にも詳しくないので
こういう小さな公演を映像で観ると
さまざまなことを知るのです。)
もう、出演者についていろいろ言っていたら
きりがないのでそろそろやめますが、
あまり詳しくなかった星組さんにも
楽しみなジェンヌさんがたくさんいると知り
とても嬉しかったです。
また、この作品は、
話の内容も宝塚ならではでよかったです。
最後は出来過ぎですが、
こういうハッピーエンドは大好きです。
こういう別箱公演は
普段活躍の場が少ない若手の方々が
思いっきり力を発揮できるのでいいですね。
若いときというのは
下手でもいいから思いっきりのびのび演じてほしいし、
そのときならではの魅力があります。
いつか、バウホールで観てみたいな。