すみれ色日記

宝塚について思うままに語ります

雪組『ファントム』観劇感想 ~その1

<ネタバレのところがあります>


ついに、「オペラ座の怪人伝説」のエリックの真実の物語をみてきました。


闇に、地下に隠された一人の男の物語。
仮面に隠された愛の物語。


エリックは問います。
どうしてこの世に生まれてきたのだ、と。


そんな切ない、悲しい世界を、
今回、雪組生が全員の力であますことなく私たちにみせてくれました。



あの始まりの映像はドキドキしました。
(映像で「いい」と感じたのは初めてかもしれません。)
一瞬で観客を『ファントム』の世界にぐっと引き込み、
そして、エリックの登場でさらに引き込みます。
(このエリックの歌がすごい!心にまっすぐに入ってきます。)
私も、これでもか、これでもか、と舞台に引き込まれ、
この時点で、もうワクワクドキドキでした。


やはり海外ミュージカルはうまいですね。
どのシーンにも無駄がなく、ダンスの入り方、群舞の使い方も隙がありません。
(もちろん、宝塚には宝塚の良さがあります。)
そして、それをこの雪組の公演では、完全に自分たちのものとして、
宝塚の『ファントム』として、私たちにみせてくれました。


この公演を最初に観たのは大劇場千秋楽のLVでしたが、
映像だと細かい演技もよく見えていいのですが
全体の動きとかアンサンブルなどもこの公演の魅力でもあるので
やはり生の舞台で観た方が楽しいなぁと感じました。


特に、1幕の最後のエリックがクリスティーヌを奪っていくシーン。
スローモーションで展開するときのこの皆の動きが
なかなか迫力があってとても感動したのですが、
これは映像ではあまり伝わりませんでした。


また、団員たちや従者たちが
あちこちでいろんなお芝居をしているので
もうどこをみていいか分からない状態で、
でも、あまりそれにとらわれていると
いつの間にかそのシーンが終わってしまいます。
で、そのジレンマに陥りながらも
細かいところをみつつ
全体の流れを楽しむことにしましたが
どういうふうに観るか、
それも生の舞台の楽しみですね。


あと、フィナーレもよかったなぁ。
最初に彩凪さんが登場しましたが、
あのお芝居の後なので緊張するんだろうなぁ、と思うのですが、
とってもキラキラしていい表情をしていて
ぱぁっと華やかに私たちをフィナーレに誘ってくれ、


また、真ん中でしっとりと艶やかに
娘役を率いる真彩さんの姿に
素敵なトップ娘役さんになったなぁとつくづく感じました。


そうそう!
デュエットダンスの
望海さんの相手役を見つめる目が
とってもやさしくて、愛おしそうなんです。
なんだか、こちらも切なくなってきて、
あの真彩さんの抱きしめ方といい、
デュエットダンスは
愛と優しさに包まれて
こちらもうっとり幸せな気分になりました。


全体的にこのフィナーレは
作品の世界を崩さず、
また、余韻に浸らせてくれながら
そして気分を華やかに変えてくれる素敵なショーで、
あのまま幕が下りて終わるのもいいですが、
このような余韻を楽しめる
宝塚方式はあらためていいなぁと思いました。
また、そういう良さを感じさせてくれる
フィナーレだったのかもしれません。


そしてこの公演は、
望海さんと真彩さんをはじめとする
主な役の方たちのお芝居(含む・歌)ももちろんいいのですが、
なんといっても、コーラス、群舞(?)などの
全体のアンサンブルのよさが心に残りました。
すべての人のパフォーマンスが調和していて、
そういう中で、主役の人たちの演技がいき、
そうしてエリックのお話が観客にも
より深く感動的に伝わってきたのだと思います。
そうでなかったら
話はもっと表面的になっていたんじゃないかしら。
おかげで、もうどっぷり
『ファントム』の世界にひたらせていただきました。


今、あらためて思うのは、
望海さんも真彩さんも、そして雪組生も、
新体制になってから
いくつかの公演をこなした今だからこそ
今のこの公演ができたんだろうな、ということです。
望海さんも真彩さんも
もともと歌もお芝居もうまい方でしたが、
今回はさらに磨きがかかって格段にレベルアップしていたし、
雪組生も全体がレベルアップし、
そして、まとまりもあって調和していました。(これが一番!)


それにしても、皆さんのこの熱量。集中力。
こんな公演を1か月もやっていくなんてすごいですね。
この季節、どうぞ、お体を大切になさってほしいと思います。



ちなみに、この観劇した日は
夜は私一人だったのですが、
この美しい世界を壊されたくない、と
宙組・愛月さんの『不滅の棘』を観ながら夕食にしました。
こちらも美しかった=!





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